主枝の先端もまた、安定ではありません。 同じ不安定性がもう一段階かかると、枝から枝が出ます。 こうして雪結晶は、私たちが知っている樹枝状結晶になります。
操作方法:モデルはドラッグで自由に回転できます(スマートフォンでは1本指でなぞる)。「真上から」ボタンで顕微鏡写真と同じ視点、「真横から」で厚みや層構造が分かる視点になります。スライダーのあるモデルは、形を決めている量そのものを動かせます。
主枝の先端近くの微小な突出が、拡散場と表面の成長過程によって増幅され、 副枝へ育ちます。−15℃付近の平板型樹枝では、主枝が a 軸方向へ伸び、 副枝は主枝に対して 60° の方向に現れやすくなります。
ただし、この角度関係をすべての温度・樹枝型・分岐階層へ 無条件に拡張することはできません——たとえば −5℃付近の魚骨型では、 先端の成長方向は固定した結晶軸ではなく過飽和度で変わります。 また氷のファセット面では、拡散不安定性だけでなく表面ステップの発生・移動も 副枝の形成に関与します。
この«段階»という並びについて。本サイトの「段階」は、構造と機構を理解しやすく並べた教育上の整理です。すべての雪結晶がこの順序ですべての形を通過するわけではありません。
Reiter(2005)を参考に改変した二次元六方格子セルオートマトンで、局所規則から樹枝状の模様が生じる様子を示します——水蒸気濃度・付着係数・温度を物理単位で解く定量モデルではありません(Reiter 自身も「物理方程式のフィットではない」「セル値は水量に«ごく非形式的に»対応」と明記)。「▶育てる」で開始——新しく凍った部分はしばらく橙色に光り、先端が突出を残し、それが 60° 方向の副枝へ育つ様子を追えます。床の青は供給場の模式(セル変数)です。「環境条件」スライダーはモデル内パラメータで、実在の過飽和度に校正されていません。右上の本数は格子上で数えたモデル内計測、間隔は結晶径を 1 mm と仮定した便宜換算です。六方格子と対称な初期・境界条件のため、六本の腕は実物より完全に対称になります。
| 量 | 安全に言えること |
|---|---|
| 副枝の出現寸法 | 普遍的なしきい値は示せない |
| 最小の樹枝状微細構造 | µm 級(«最初の副枝の芽»の固有寸法ではない) |
| 副枝の間隔 | 条件依存。数値には原論文の条件併記が必要 |
| 分岐角 | −15℃付近の平板型樹枝では 60° が代表的 |
副枝の間隔に一般則はありません。 間隔は主枝先端の速度・過飽和度・温度履歴・測定位置で変わります。 数値を示す場合は、原論文の実験条件を併記する必要があります (以前ここに載せていた具体値は、一次出典を特定できないため撤去しました)。 上のモデルの読み出しに表示される間隔は、結晶径 1 mm を仮定した格子換算のモデル内計測です。
1つの結晶の6本の枝は、しばしば驚くほどよく似ています。 「6本の枝はどうやって互いに連絡を取り合っているのか」と問われることがありますが、 連絡は取っていません。
答えは共通の履歴です。 6本の枝は同じ1粒の結晶の一部として、おおむね共通の温度・湿度履歴を受けます。 条件が十分に一様なら、対応する位置に似た模様が現れます。 雪結晶は、落下しながら環境を書き取る記録装置のようなものです—— ただし実際には、局所的な拡散場・換気・雲粒衝突・結晶欠陥・枝長の差により、 変化の位置が厳密に同じ半径になるとは限りません。
これは上のモデルで体験できます。 成長の途中で環境条件のスライダーを動かすと、 その瞬間の半径のところに模様の変わり目が刻まれます—— 6本の腕すべての、同じ位置に。 ただしこのモデルは、対称な初期条件と決定論的な規則を使っているため 6本が完全に一致します。これは「共通の履歴」を強調する 教育用の理想化で、自然結晶では«おおむね対応する»にとどまります。
実際には完全に対称な結晶は多くありません。 局所的な気流や換気が枝ごとに異なったり、 雲粒や他の結晶が一部の枝に衝突したりすれば、対称性は崩れます。 写真で見る «完璧な六花» は、選ばれた美しい例です。
枝は無限には伸びません。成長が鈍化・終了する主な経路は次のとおりです。
大きさについて:グローバル分類では P3 樹枝状結晶の典型的平均径は 1〜3 mm ですが、 10 mm 以上の例もあります(Kikuchi ほか 2013)。 大きな «雪のひら» には集合体が多いものの、寸法だけで単結晶か集合体かは判定できません。
| 量 | 値 | 備考 |
|---|---|---|
| 副枝の出現寸法 | 普遍値なし | 条件依存 |
| 分岐角 | 60° | −15℃付近の平板型樹枝で代表的 |
| P3 樹枝の典型径 | 1〜3 mm | 10 mm 以上の例もある(Kikuchi ほか 2013) |
初版:2026-08-05 以前(正確な作成日は記録なし——判明し次第記入)|最終更新:2026-08-12