組み合わせ六花・重なり雪結晶の3Dモデル集
雪の結晶のなかには、一見ふつうの六花(六本枝の雪結晶)に見えて、実は複数の結晶が組み合わさってできているものがあります。同じ平面で枝を補い合う「組み合わせ六花」と、上下(c軸方向)に板が積み重なる「重なり雪結晶」です。このページでは、顕微鏡写真だけでは分かりにくいこれらの立体構造を、マウスや指で回転・分解できる双方向3Dモデルにしました。雪結晶観察・撮影の際の判別資料としてご利用ください。
操作方法:モデルはドラッグで自由に回転できます。「真上から」ボタンでふつうの六花に見える視点、「真横から」で層構造が分かる視点になります。「分解」スライダーで結晶を分離できます。
1. 1+5花の組み合わせ六花
枝が1本だけの結晶(1花)と、5本の結晶(5花)が中心を共有して合体し、6本枝の六花として降ってきたものです。真上から見ると枝は60°間隔できれいに並び、ふつうの六花と区別がつきません。横から見ると、1花がわずかに下の面にいて、その小さな根元が5花の中心の裏に隠れていることが分かります。
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2. 2+4花の組み合わせ六花(3つの型)
2本枝の結晶(二花)と4本枝の結晶(四花)の組み合わせです。二花の2本の枝の開き方によって、60°型(隣り合い)・120°型(1本おき)・180°型(正反対)の3通りがあります。180°型の二花は、正反対に2本伸びた直線状の結晶が四花を貫くように重なる形です。
動画版:60°型/120°型/180°型(各mp4・12秒)
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3. 3+3花の組み合わせ六花(3つの型)
3本枝の結晶(三花)どうしの組み合わせです。3本の配置により隣接型・2+1型・交互型の3通りがあります。交互型は、両方の三花がそれぞれ120°対称のきれいな結晶で、枝が1本おきに上下の面を入れ替わる、もっとも巧妙な構成です。
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4. 重なり十二花・二重六花
完全な六花が2枚、上下に重なったものです。ズレ角が30°なら枝が互い違いに12本並ぶ十二花、0°なら真上からは1枚にしか見えない二重六花(重なり六花・二重板)になります。回転双晶起源ならズレ角はきっちり30°に固定され、空中衝突による付着なら中間の角度もありえます。スライダーで連続的に変えて確かめてください。
5. 3層の重なり雪結晶(観察標本の再現)
実際に撮影された雪結晶写真をもとにした3層構造のモデルです。ピントの位置を変えた複数枚の顕微鏡写真から、大きな枝6本が四花(4本)と二花(2本)の2層に分かれ、さらに最上層に小さな不均等六花が乗っていることが読み取れました。2+4の組み合わせ六花と重なり構造が1粒に同居した標本です。
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用語解説
- 組み合わせ六花とは
- 枝の数が6本に満たない複数の結晶(1花と5花、二花と四花、三花と三花など)が中心を共有して合体し、見かけ上ひとつの六花になった雪結晶。枝は60°間隔を保つため、真上からはふつうの六花と区別がつきにくい。枝1本だけ質感が違う、中心部で枝の付け根が融合せず裏へ回り込んでいる、ピント面が枝ごとにずれる、といった点が見分ける手がかりになる。
- 重なり雪結晶(重なり六花)とは
- 短い角柱をはさんで板状結晶が上下(c軸方向)に積み重なった雪結晶。2枚が同じ向きに重なった二重六花(二重板)、30°ずれて重なった十二花、鼓(つづみ)型、そして本ページの3層結晶のような多重板がこの仲間。顕微鏡でピントを変えると各層が別々に合焦することで見分けられる。
- 十二花とは
- 枝が12本ある雪結晶。2枚の六花が30°ずれて重なったもので、グローバル分類(雪結晶の国際的な分類、菊地ほか2012)ではP5dに分類される。回転双晶として生まれる場合と、空中で2つの結晶が衝突・付着して育つ場合が考えられている。