人気キャラクターに隠された秘密とは?
日本と米英でそれぞれ約1000人規模のアンケートを行い、長方形の縦横比と、形から受ける印象の関係を調べました。
キャラクターの印象は、顔立ちや色、物語などたくさんの要素からできています。その中から「形」だけを取り出して測れないか——そこで、余計な要素をそぎ落とした最小の素材として、ただの長方形を使いました。長方形なら縦横比という一つの数字で形を表せるので、日本と英語圏で同じ質問を並べて比べられます。
調査は、日本と米英でそれぞれ約1000人規模のアンケートとして行いました。同じ図版・同じ質問を、言語だけ変えて示す——こうすると、答えの山の位置の違いを文化の違いとして読み取れます。もちろん自己申告の好みがすべてを語るわけではありませんが、この人数で山がはっきりずれるなら、それは偶然ではなく傾向です。
どちらを「かわいい」と感じますか?
正方形と縦長の長方形を見比べてください。形だけでも、かわいい、落ち着く、かっこいい、細長いなど、異なる印象を受けます。
正方形から細長い長方形まで
調査では、短辺を同じ長さにそろえ、長辺を1.0倍から2.0倍まで段階的に変えた長方形を比較しました。下の図は、実際の縦横比を保って描いています。
日本と米英では、好まれる形が異なった
回答者に「好ましい」と感じる長方形を選んでもらった結果を比較します。

米英の回答
縦横比1.6程度の少し細長い形にピークが見られ、黄金比に近い長方形が好まれる傾向が示されました。教科書どおりの「黄金比人気」が、英語圏では実際に確認できた形です。
日本の回答
細長くない正方形が最も好まれ、黄金比の長方形は主要な選択ではありませんでした。同じ質問でも文化が変わると答えの山が動く——この対比が、シリーズ全体の出発点になりました。
好みは文化によって異なります。黄金比は重要な図形比ですが、それだけを「誰もが最も美しいと感じる比率」と説明するのは適切ではありません。
既存キャラクターや人物の画像は掲載せず、名称、集計値、研究図、自作模式図で説明しています。
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研究の基礎となる論文
牟田淳(2014)「長方形のもつ印象の系統的な国際比較研究」『東京工芸大学芸術学部紀要』20、21–29頁。